「どうも音楽を聴いていても満足を感じれないなあ」
そう何年も前から感じていました。
2012年にポタアン第1号(SONYのPHA-1)、第2号として2015年に同じくSONYのPHA-3を買いました。
ただいずれも持ち運びにはいい上に音もいいのですが、ポータブルアンプという特性上、常にイヤホン化ヘッドホンを接続しないといけません。
イヤホンやヘッドホンは何時間も付けていると疲れます(そもそも作詞作曲演奏家でもないのに何時間も付ける方がおかしいかもしれませんが)。
なので、デスク置きスピーカーを買うことに決めました。
買う時のポイントは以下の3つです。
①低音がしっかりと響く(これが最大の重要ポイント)
②比較的コンパクト
③値段
色々探し回った結果、Razer製の「RAZER NOMMO V2」の「サブウーファー付きモデル」に決めました。
今回はそのレビューをしていきます。
Razerの渾身のゲーミングスピーカー「RAZER NOMMO V2」
「高度な仮想7.1サラウンドシステムを搭載し、抜群の音場体験を味わえる」という性能の売り文句と、Razerファンなら言うまでもなく知っている「RGB発光(いわゆるゲーミング発光)」が自慢のスピーカー。
スピーカーのチャンネルの数の豆知識
7.1chの数字は「スピーカーの数」を表します。
まず「.1」は「サブウーファー付き」という意味です。
最初の「7」はスピーカーの数です。
7の場合はスピーカーが前後左右の合計4個、更に中央に1個、後方に2個、全部合わせて7個あるという意味です。
一般的なスピーカーは他に2ch、5chですが、当然数字が大きいほど価格は高くなり、高性能になります。
他には9.1chや11.1chというハイエンドモデルもありますが、これらは主に映画館並みのホームシアター用途ないしは家庭で演奏する(バンドなど)目的であることが多いです。
つまりは、よほど臨場感、没入感を得る目的でない限りは7.1ch以下で十分と言えますね。
価格について
価格は大体どこのサイトや店舗を見ても
スピーカー本体のみ:25000円程度
スピーカー+サブウーファー:41800円程度
スピーカー+サブウーファー+Bluetoothコントローラー:67000円程度
です。
(新品価格。2024年5月16日調べ)
値段を見た感想では「若干高め」です。
特にBluetoothコントローラーが付くだけで25000円も価格が上がるのには驚きましたね。
果たしてそれだけの価値があるのかどうかは、買う人次第でしょう。
自分はコントローラーで頻繁に調整することなんてないですし、不要と判断したので「スピーカー+サブウーファー付きモデル」に決めました。
一概に比べることは不可能ですが、ゲーミング発光システムや「Razer」というブランドの付加価値が付いているため、推測にすぎませんが同等機能を持つものと比べると価格は高めに設定されているのではと考えています。
なぜRazerのモデルにしたのか
これは自分が使用しているキーボードが「Razer」だからです。
色々キーボードを試した結果、Razerのキーボードが使いやすかったので、以降マウスシートや非接触式スマホ充電器、ヘッドホンフックなどRazer製です。
マウスはLogicool製ですが(マウスについてはRazerのものはゲーミングに特化しすぎていて高いですからね)。
余談ですが、メイン机やその周辺机(PCラック)などは「バウヒュッテ」で統一しています。
やはり、そのメーカーで統一するとシナジーがいいのですよね。
同じメーカーなのでしっかり合うのは当たり前ですが。
「サブウーファー」とは?
まず自分も調べるまで知らなかった「サブウーファー」なのですが、これは「低音補助スピーカー」と思ってくれたらいいです。
通常のメインスピーカーではどうしても出せる音域に限界があります。
あらゆる低音~高音域全てを1つのみでカバーできるスピーカーはありません。
もしあったとしてもそれはプロ仕様のどでかいスピーカーになり、価格面でも到底一般家庭で持てる代物ではないでしょう。
一般的なスピーカーは特に低音域(約100Hz以下)をカバーできないスピーカーが多く、ベースやドラムなどの低音域がしっかり聞き取れないことが多いです。
これをカバーしてくれるのが「サブウーファー」です。
その低音カバーの特性上から「デカいもの」が多いです。
今回買ったモデルも30cm立方とかなりデカいです。
これは低音を響かせるためにどうしても機構上反響板が大きくなってしまう、電源も搭載しないといけないなどの原因があるためです。
しかし、それを補って余りある効果が味わえます。
より詳しくは、音響メーカーの「ヤマハ」のページで詳しく説明されています。
このRazerのサブウーファーはスピーカーが「底面を向いたタイプ」です。
上記のヤマハのサイトでも説明されていますが、正面タイプよりダイレクト感は劣りますが、置き場所の影響を受けにくく、幅広く低音が広がるのがメリットです。
主に映画の視聴に向くのも事実です(下記の視聴でも実体験しましたが、映画の視聴にバッチリでした)。
巨大な段ボールで到着!
まず驚いたのがその大きさですね。
サブウーファーはあらかじめ公式HPで大きさを調べて定規で確認していたのですが、想像以上に大きかったです。
上記の通り、約30cm立方と大きかったのですが、重さはそれほど重くなかったです。
そもそもスピーカーですし、中身は電源以外は軽い部品で構成されています。
片手で持てるほどの重さでしたね。
抜群の臨場感を醸し出してくれる
まずはいつもチェック用に用意している音楽で聴いてみました。
10年以上前にiTunes Storeで購入したFalcomのゲーム「空の軌跡(the 3rd)」のBGMである「Overdosing Heavenly Bliss」ですね。
これをチェック用として使用しているのは1分30秒からサビに入る際に「主旋律(高音域)と副旋律(低音域)に分かれる」からです。
安くて機能性の低いイヤホン、ヘッドホン、スピーカーだと低音域の副旋律が埋もれてしまうのは数々の視聴でチェックしてきました(家電量販店で何時間も100を超える視聴で経験済み)。
他にもポケモンのBGMは低音がよく使われているのでいくつか視聴してみました。
・ポケモン金銀カントージムリーダーBGM(全域にわたって重低音あり。視聴にうってつけです)
・ポケモンRSEのホウエンジムリーダーBGM(特にイントロ部分)
・ポケモンBW四天王BGM(こちらも特にイントロ部分)
・ポケモンBW2カントージムリーダーBGM(金銀と同じく全域にわたって重低音あり)
抜群の低音再現率です。
ズッシリとした重みが肌身で感じれます。
他に視聴した曲など(男性、女性など軽く40曲くらいは試してみました)
・アゲハ蝶(ポルノグラフィティ)
・フラワー(Kinki Kids)
・OVERLAP(アニメ遊戯王OP。終始重低音が続くので実感が分かりやすい曲だと思います)
・カルマ(BUMP OF CHICKEN):サビ以外では低音がはっきり聞こえます
・Voyage(浜崎あゆみ):要所要所のベース音が聞き分けられました
右、左、サブウーファーの音の出方について
各スピーカーに耳をあてて、音の出方をチェックしました。
まず右側ですが、高音域がよく出ていました。
そして左側は右側に比べると中音~低音寄りでしたね。
サブウーファーは言うまでもなく低音補助なので低音に特化して出ていました。
Amazon Prime Videoの映画でも迫力の臨場感!
次に、映画でどれだけ臨場感を味わえるか試してみました。
結果から言うと「想像以上」でした。
PCのモニターから見聞きしていた時は日本語でも「ここ何を言っているのだろう?」という部分がありましたが、その部分でもしっかりと聞き取れたほどです。
今までは台詞と音が被っていたうえに、低い声だったので声が埋もれていたのですが、その声がしっかり前面に出てきましたね。
ちなみに、その映画とは「バイオハザード:ザ・ファイナル」です。
終盤の本物のアイザックス博士とクローンアイザックス博士の対面シーンですね。
総評
いいところだけを言うなら誰でも言えるので、自分はわざと少々辛口で評価します。
点数をつけるなら「87点」くらいでしょうかね。
マイナス点は「機能に対する価格の高さと、ほんの少し低音の出方に満足できないところがあったから」です。
厳しいところをあえて言うなら「高音に近めの低音についてはもう少しズッシリとした音域を再現してくれたらなあ」とは思いましたね。
(もしかしたら曲の問題なのかもしれませんが)
がっつりした低音についてはベースもドラムもしっかり聞こえて申し分はないのですが、高音に近めの低音については高音に埋もれている感じがしました。
ただ、これは今持っているSONYのポータブルアンプ(ポタアン)「PHA-3」(もう9年も使っているのでそろそろバッテリー性能に限界が来ていますが)と、同じくSONYのヘッドホン「MDR-Z7」で「直で聞いているかの違い」ですね。
ヘッドホンを使えば密着性があるため、ダイレクトに音を聴き取れます。
対して、スピーカーでは距離が離れているので低音は埋もれてしまいがちです。
(上記の通り、長時間のヘッドホン使用は耳を疲弊させるデメリットはありますが)
ガチで低音の臨場感を味わいたいのであれば、アンプ+ヘッドホン+ケーブル+接続端子など音響ガチ勢にならないといけませんね。
それでも、音楽以上に動画視聴では非常に臨場感がありました。
総じて音楽よりも動画視聴に向いているスピーカーでしょう。
まとめ
値段は確かに高いです。
しかし、値段に見合う価値はあります。
間違いなく、PC内蔵スピーカーとは比べ物になりません。
ゲーミング発光が好き、従来のスピーカーには満足できないという方は是非視聴、購入してみてはどうでしょうか。
まさに「世界が変わるというのはこういうものか」と実感できます。