前回はKOTY大賞受賞の戦極姫6を紹介しました。
ファンであればあるほど絶望に叩き落とされ、そうでなくても新主人公の性格が最悪でうんざりし、シミュレーションパートもほぼ地方統一エンドで終わり、天下統一ゲームとは何かを思い知らされるものでした。
しかし、7はその不評を覆したと思います。
6の代わりに7が出ていれば、まだシリーズは続いていた可能性もあるだけに、6の大不評が悔やまれます…
【戦極姫プレイ済み作品】
1、2、3、4,5、7
戦極姫7について
5がボリューム的にも最高傑作なのは間違いありません。
次いで言うならこの7でしょうね。
武田家からのルートが非常によくできています。
6で辞めた人もこの7をやればまた評価は変わるでしょう。
不具合やバグ、システム面について
目立ったバグはありません。
今作も「制圧城数」と「制圧国数」で天下統一宣言が可能です。
(条件を満たしても宣言せずに続行可能)
前作6と同じく、「試練盤」があります(条件クリアで1マスずつ空いて、列が揃うと褒美が貰えるビンゴ)。
まあはっきり言って、揃えても大したものはもらえませんし(あえて言えば初期資金とCP追加が美味しいくらい?)、CG100%までやる人ならもう報酬なんていらないですが…
一番最初にプレイしたのは武田家
最初にプレイしたのは目玉の武田家でした。
真田十勇士編や真田家のルート解放のためには武田家攻略が必須であり、最初はルート分岐点で全部勝ってしまい、そのまま武田家攻略エンドルートに入ってしまったので、途中で辞めました。
<攻略ネタバレ>
武田家からの分岐は、途中の野戦イベント(遠江からの撤退戦4戦)の勝敗で決まります。
①4戦すべて勝利→武田家ルート続行
②4戦目のみ勝利→エンディング、真田十勇士編開放
③4戦すべて敗北→エンディング、バッドエンド(専用シナリオ、CGあり)
まあ初見では中々分からないと思います。
初見では大抵の人は武田家ルート続行に入るのではないでしょうか。
初攻略は徳川家
最初に攻略エンドを迎えたのは徳川家でした。
このルート、何と言っても野戦イベントがとにかく多いです。
松平元康から始まって、急に時代が飛んで関ヶ原イベントを経て、大坂の陣までストーリーに入ります。
とにかく野戦イベントの多さから、だれることはなくても手間が多かったです。
小技ですが、エンディング直前でセーブをして、クリアポイントを何度も受け取れるようにしました。
1回あたり15ポイントで、999ポイントでカンストなので70回程度データロード→クリアを繰り返せばすぐにカンストに持っていけます。
なお、どのルートでも武将召し抱えができるわけではないので注意です(武田家、徳川家、足利家などは召し抱え不可)。
気を取り直して武田家再攻略
徳川家をクリアした後に、武田家を再攻略しました。
もちろん、分岐点(遠江撤退戦イベント直前)でセーブして攻略です。
勝てる戦をあえて負けるというのは苦痛ですね。
特に武田家好きの自分にとって、武田四天王を見殺しにするなんてなかなかにきつかったです。
1~3戦目を負け、4戦目のみ勝つことで、真田十勇士編のルート解放です。
はっきり言います。
この真田十勇士編開放をやるだけでも十分な価値があります。
遊戯強化版・弐を10000円払ってでもやる価値があります。
真田十勇士編開放は武田家滅亡が武将紹介とBGM付きで流れます。
(個人的に7のOPが最高傑作と思っています)
自分の手で武田家を滅亡させるなんてひでえことをさせやがる…
しかし、先に進むためには避けては通れない道…
涙を堪えて、武田家を滅亡させましょう…
自分の手で武田家を滅亡させたために、武田家滅亡EDがより堪えます…
真田十勇士編では、主人公・天城颯馬が十勇士・穴山小助と身分を変えて進めることになります。
もちろん、十勇士全員が登場します。
前作の真田十勇士編では全員が登場しなかったので消化不良の感じがありましたが、今作ではきっちり書かれています。
上杉家で天下統一クリア
そろそろ地方統一エンドで終わりも飽きたので、全国統一できる上杉家で始めました。
ユニーク武将は当主・上杉謙信のほかに与六(後の直江兼続)と岡左内の2人のみです。
少ない!
上杉景勝すらもいないとは!
もしかして途中で加入とか、と思いつつ、引継ぎポイントを目いっぱい駆使してやった結果…
24ターンで近畿地方も制圧!(越後の1大名が6年で日本の半分を支配下に置くとか織田信長もびっくり)
天下統一可能になったではありませんか!
いや、シリーズ全部やっていて流石に慣れているとはいえ早すぎでしょ!
しかも、直江兼続や上杉景勝は最終イベントでぽっと出ただけでそのままエンディングで終わりとか!
直江兼続を使えない上杉家とかないわー…
はっきり言って、上杉家はストーリーに厚みがなさすぎです。
重臣である直江兼続や上杉景勝が使えない、登場しないせいで薄くなっています。
これなら戦極姫4の方がずっと厚みがあっていいです。
武田家から分岐する5よりかは幾分かマシかもしれませんが…
4で疲れ切ってしまったのでしょうかね?
真田十勇士編と真田家をプレイしてみて
この後は真田十勇士をプレイしました。
ここでもルート分岐があります。
武田家のように野戦イベントの勝敗によるものではなく、選択肢で分岐します。
例のごとく、セーブデータを分けてプレイ。
感想としては、「真田家は真田十勇士編終盤とやってることほとんど変わらないなあ。真田家のイベント発生までの間はいるかな?」と思いました。
真田十勇士編をやり切った後に真田家をプレイすると蛇足感が否めないです。
結局、大坂の陣をやることになりますし、真田家の最初の支配国増やしは作業ですし…
でも十勇士全員を使える点は良かったです。
真田家はともかくとして、真田十勇士編は大満足です。
伊達家や織田家、北条家もプレイ
伊達家と織田家は全国統一可能、北条家は地方統一エンドです。
伊達家も当主・政宗(初期は梵天丸で途中で改名)や片倉景綱も驚異の変貌です。
留守政景や津田景康を知っている人はどれくらいいるでしょうか?
なお、伊達成実と鬼庭綱元はユニークから削除されてしまいました…
まあやることは過去作と変わらないのでさっくり天下統一しました。
<伊達家>
結構ゆっくりやったはずなのに、それでも36ターンで天下統一…
<織田家>
937万石(約30ターン)ほどで天下統一できるように。
その後も進めて、47ターン(1500万石)程で関東地方と東北地方以外を除くほぼ全てを支配下に。
ここでさすがに飽きたので天下統一しましたね。
<北条家>
地方統一エンドルートです。
攻略対象国以外から攻められる心配がないので、初心者でも安心して攻略できます。
これ、めっちゃ手抜きして(できる限り1城ずつ落としていって)、33ターンです。
(実はほとんど鍛錬で武将レベルアップのために時間を費やし、あえて城攻めをしていないのですが)
さっくりプレイするにはお勧めですね。
ルート分岐もなく、上記の通り他国から攻められる心配がないので初心者向けです。
島津家について
初心者向けの島津家は楽ですね。
全国統一可能ですが、遊戯強化版弐まで入れていれば(入れないとルートが出てきませんが)、当主+島津4姉妹+長男という強力な布陣で九州は蹂躙できます。
16ターンで九州を制圧。
九州を制圧すると選択肢が出ます。
選択肢を間違えると即刻島津家滅亡エンドです(しかもあっさりと当主死亡で…)。
大友家について
シリーズ屈指のうざい当主です。
5ではおちゃらけた性格でもしっかりと先を見据えた当主なのになぜこうなった…。
当主の性格を受け入れられない人にとっては結構きついシナリオです。
(自分もその1人です)
立花道雪もいなければ、立花宗茂もこの大友家では使用不可です。
つまり、当主の大友宗麟、高橋紹運、天城颯馬の3人がストーリーユニークと今作の上杉家(主人公の天城颯馬を含めて4人)より少ないという、シリーズを通して屈指のユニークの少なさです。
途中、主人公の天城颯馬や高橋紹運が離脱するというおまけ付き…
14ターンで九州+四国を全制圧+中国地方半分を制圧で飽きつつあります…
豊臣家について
豊臣家は真田十勇士編からの分岐です。
真田十勇士編の途中の選択肢で「真田家分岐」か「豊臣家分岐」に変わります。
舞台が近畿地方と周囲が怖いですが、指定された解放国以外から攻められる心配はありません。
唯一、ルート分岐で真田十勇士面々が脱退するので、それを加味して進めないときつくなります。
とは言っても、徴兵数はかなり多いので、よほど偏った徴兵をしなければ問題ありません。
足利家について
おそらく今作で最も面倒であろうルートが「足利家」ですね。
召し抱え武将不可+初期ユニークが足利義輝+細川忠興+宗近+颯馬の4人だけではきついです…
できることは、オリジナル武将を召し抱え(初期兵数500)と装備アイテムの引継ぎですね。
実質強力武将は5人といったところでしょうか。
概ね、普通にやっていれば30~40ターンでエンディングを迎えられる短編地方統一エンドですが、やはり他の地方統一エンドルートと比べてオリジナル除く召し抱え武将無しの足利家は(慣れていないと)きついです。
シナリオの都合上、召し抱え武将不可なのは分かるのですが、いろんな武将を使いたい人にとっては少々不満です。
なんて、難しい思っていましたが意外とあっさりクリアできました。
序盤の動きが難しいだけで、中盤からはほぼ作業です。
理由は北近江、南近江が優秀な徴兵国なので、ここさえ支配できれば大量に徴兵できて一気に戦力増加できるためです。
とはいえ、それなりに操作や動きに慣れていないとやや難しいかと思いますので、一番最初にやるのはあまりお勧めできないと思います。
<足利家攻略手順の解説>
まとめ
実は他にも羽柴家があったりしますが、全部やる必要はないのかなとも思います。
出てくる武将が違ってシナリオも所々違うのですが、とにかくイベントの面倒さと似通った部分があったりするので食傷気味になりがちです。
不満点
合戦イベントの仕様が面倒
今作では(前作6もそうですが)、どれだけ兵力差があろうと野戦になります。
初期作のように圧倒的兵力差でいきなり包囲戦に持ち込むことはできない仕様です。
大将を野戦の内に敗走させないと、城に引きこもって攻城ボタン連打をする羽目になります。
このため、1戦あたりの時間が長くテンポが悪くなります。
非常に鬱陶しい状況にされるので、如何に大将を敗走させるかが野戦での最重要ポイントになります。
試練盤の仕様
上にも書きましたが、試練盤に「CG100%」が条件とか…
CG100%にするには当然全ルートで全イベントを見ることになります。
当たり前ですが、ルートクリアは大前提です。
そこまでやって、その報酬ってしょぼくない?と誰もが思います。
その前に脱落する人がほとんどでしょう。
もう少し、「10%」、「20%」、「30%」とか設定できなかったのでしょうか。
総合的に見れば、確実に良作ですが、ところどころ作り込みが甘いと感じる部分はあります。
今更ですが、難易度「易しい」以外でやる意味は皆無です。
クリア条件には難易度は不問ですし、あえて縛りプレイでもしない限りは、難易度は「易しい」を選択し、召し抱え武将でどんどん手駒を増やし、アイテムも可能な限りあった方がスムーズに進められます。
もちろん自分も最初と召し抱え武将不可のルート以外は召し抱え武将をどんどん入れてプレイしています。
そうでもしないと攻略に時間がかかって仕方ないですからね。
難易度選択がない1や2の時代はかなり苦戦させられましたよ…
そしてタイトルにも書きましたが、この「戦極姫7」がシリーズ最後の作品になります。
本来2018年に「真・戦極姫」が出る予定でしたが、開発元が解消されてしまい、「発売未定」のまま5年以上過ぎています。
開発元が事業から撤退(事実、ゲーム開発事業から撤退と書かれています)してしまった以上、発売中止なのは間違いないでしょう。
望みがあるとすれば、システムソフト・ベータが再度ゲーム開発事業を復活させることでしょうが、日本一ソフトウェアの傘下になってしまった以上、ほぼ100%可能性はないでしょうね。
そういうわけで、この戦極姫7がシリーズ最後の作品になります。
据置機、携帯機、18禁版全てでクソゲー大賞を受賞した作品もここで終わりなのは悔やまれますね。
バグで苦労した無印から、安定軌道に乗った3~5、最後の作品7まで6を除く全ての完全版をやってきた身としては残念ですね。
今となっては思い出すように現在ある作品を再度やるか、縛りプレイをするくらいしかないです。
幸いなのは、まだ全作品を買うことができるという点ですね。
6のみCS版がありませんが、全てディスク版もありますし、DLサイトも健在です。
自分は今更1と2はやる気はないですが(システムが古すぎて再度やる気がないです)、3から7まではまたやろうかなと思います(5と7は再購入して現在のPCにDL済みです)。
敢えてやるとしたら、3と4ですかね。
そうなれば3、4、5、7全部揃うことになりますが…
しかも完全版をDLサイトで購入するとかなりの額ですね。
でも3と4はシステムは古くても良作ですよ。
(特に武田ルートはいいです。どこまで武田家好きなんだか…)
18禁に興味はなくてもCS版でも買えるので、興味を持った方は購入してみてはいかがでしょうか?