「刃牙シリーズ」漫画よりまた1記事書いてみます。
前回は「14キロの砂糖水」について書きました。
今回は登場人物の1人「ビスケット・オリバ」の1シーンからです。
ビスケット・オリバは凄まじい怪力と筋力の持ち主で、その人間を超越したトレーニング(ヘリと綱引きしてトレーニングするシーンもあります)のために、超人的な食事をしています。
その食事のカロリーは「100000キロカロリー」と書かれています。
この凄まじい数字について今回は考察します。
10万キロカロリーはどれくらいのカロリー?
おさらいですが、一般成人男性の1日の平均摂取カロリーの目安は「2200kcal」とされています。
<農林水産省HPより>
また、最も過酷な極寒の地・南極大陸で活動する人でも多くても「1日5000kcalくらい」しか摂取しないようです。
一般成人男性なら「約45日半」の食事量に相当します。
冒頭の画像でもおにぎり500個分とされていますが、正確には「白米100gのおにぎりの場合、168kcal」とされています(添加物など次第で若干変わる可能性あり)。
この場合は「白米おにぎり約559個」に相当します。
画像のようにのりを1枚巻いたとしても大して変わらず(3gで6kcal)、500個以上になります。
世界一の大食い記録を持つ人でも…
まず断っておくことがあります。
一般的に認められる記録である「ギネス記録」は「不健康、過剰摂取な食事は記録として認めない」と定義されているので「常識の範疇を超えた食事量のギネス記録」は存在しません。
「単純な早食い(常識の範疇の量)」であれば記録は様々ありますが。
よく知られているのが、「10分間で75個のホットドッグを食べた」とありますが、これは「限られた制限時間内にどれだけ早く食べられるか」の「早食い」なので「大食い」とは少々異なります。
あるサイトの引用ですが
デッドリフトの前世界記録保持者で「世界最強の男」コンテストで優勝経験を持つエディー・ホール(英国)。デッドリフト500キロという、驚異的な怪力を誇る男の、1日の摂取カロリーが凄すぎると海外で話題となっている。ホールの妻が、成人男性の約3倍に当たる1日7000キロカロリーを摂取していると証言したという。
とあります。
デッドリフトという、まさに筋力を鍛える競技者を参考にしましょう。
それでも「7000kcal」です。
100000kcalには「約14日ちょっと」とどれだけ異常か分かります。
仮に早食い世界王者のペースで1時間食べ続けたとしたら…
まず「ホットドッグ」のカロリーですが、「100gあたり約290kcal」とされています。
これが競技用に規定されているホットドッグかどうかは分かりませんが、あえてこの数字を採用します。
10分間で75個を食べた=10分間で21750kcalとなります。
(これだけでも成人男性10日分のカロリーですが)
つまり、1時間で130500kcalと10万キロカロリーを超えられます。
正確には、「46分間」で達成できます。
もし、「1時間でどれだけホットドッグを食べられるか」の競技があれば達成できるのでは?と思いますが、無理でしょうね。
そもそも「早食い世界選手権」は「短時間競技」です。
健康状態を加味されています。
1時間という長時間ずっと食べていたら無理する選手も出てきて途中で死ぬ可能性もあります。
まず、早食い/大食いが不健康極まりないと医師からも指摘されていますが。
1日に10万キロカロリーは架空で現実には消費不可能
ホットドッグ以外にも高カロリーのものはあります。
なんと飲み物でありながら「1杯で2000kcal」という超高カロリーなものもあります。
こちらを参考に下さい。
片手で持てる一般的なシェイクでありながら、その原材料が異常です。
チョコレートアイス、牛乳、ピーナッツバターという主材料が乳製品のもの=脂肪の塊で構成されているため高カロリーなのです。
これをもし1日50杯飲めれば「1日10万キロカロリー」が達成可能です。
まあもしこんな真似をすれば即病院行きですね(そもそも50杯も飲めずに頑張ってもせいぜい2杯目の途中で断念する人がほとんど、飲めても3杯でしょうが)。
やはり漫画の世界なので、現実の常識は通用しません。
決して、「どれだけ1日カロリーを摂取できるか」なんて軽はずみなYouTuberみたいな真似はやめましょう。
何1つメリットがありません。