現在、選抜高校野球大会も決勝間近ですね。
自分は大阪中高一貫の私立中学・高校出身です。
野球、吹奏楽は全国トップクラスの例の高校です(もうどこの高校かわかると思いますが)。
→3/28準々決勝で報徳学園に負けました…。初回からミス、8回にもミスするなど負けるべくして負けたと思います
よく言われるのが「全国から優秀な学生をかき集めて、それで勝ち上がって嬉しいか?」ということです。
この問題について自分は確固たる意見を持っています。
そもそも中学球児が選んで進んだ道
確かに自分の高校野球部は全国から優秀な中学生が入学してきます。
リトルリーグのエースや4番打者がぞろぞろいます。
加えて、プロ顔負けの施設(専用の屋内練習場や寮も完備)や用具も何から何まで揃っています。
ほぼ間違いなく全国屈指の環境です。
球児たちも甲子園で優勝し、プロを夢見て進路を決めます。
それならばより恵まれた環境で練習し、聖地甲子園で優勝をしたいでしょう。
スカウトをしてもその高校に進むかどうかはその生徒次第なので批判するのはお門違いです。
件の高校は非常に過酷
そしてその名門高校は非常に過酷な環境です。
自分は普通科ですが、Ⅲ類(スポーツ専門科。普通科はⅠ類とⅡ類に分類)は朝から夜まで練習漬けです。
野球部は寮という非常に閉鎖された環境でひたすら練習です。
遊びも完全に制限され、時間単位で行動です。
外に出られるのは限られた日だけで、お小遣いや差し入れすらも制限されます。
この高校からプロ入りした選手は何十人といますが、大抵どの選手も「プロより厳しい環境だった」と言っていましたね。
逆にプロに行ってからお金や名声を得たことではっちゃけた現・巨人のN田選手もいます。
吹奏楽部も半端ではない
当時自分が現役だったころから急に台頭したのが「吹奏楽部」です。
当時の本館の地下1階に練習用の防音個室を何個も作り、駐輪場を潰して専用の練習ホール(シンフォニーホール)を作ったりしました。
(おかげで自分の自転車は野晒しにされることに)
外部から講師として指揮者兼顧問を招聘したりと散財が半端じゃなかったです。
専用の移動トラックや一流の楽器を揃えたり、それこそ金に糸目をつけず「数億円」単位で投資していました。
そりゃあそれだけの投資をすれば創部数年でコンクール金賞も当然と言えば当然でしょうか。
ただ、この吹奏楽部顧問は自分は大嫌いです。
というより自分のクラス57人全員が嫌っていたと思います。
(1クラスの人数多すぎだろというのは余談です。教育委員会から是正も受けました)
毎年秋に音楽祭があり、そこで基本高校2年の1組(最も成績の良い生徒が集まるクラス)は勉学のモチベーションアップのために金賞(1位)を取らせてくれるのですが、当時この顧問が自分のクラスの選曲などに難癖をつけに現れたりして顰蹙を買いました。
音楽祭でも銀賞(2位)に終わり、露骨な嫌がらせを受けたわけです。
今やその顧問は「世界一受けたい授業」に出演したり、元ジャニーズの嵐と共演したりとメディアに引っ張りだこのようです。
いい歳したおっさんがなにやってんだ、と思って鼻持ちならないです。
まあ母校がどうなろうと知ったことではありませんが。
母校に対する評価
あまり母校の悪口を言いたくないのですが、はっきり言ってあまり良い印象は持っていません。
メディアの東洋経済に悪事をすっぱ抜かれた歴史もあります。
自分がいたころは普通に体罰を日常的にしていたり、男子は罰で頭丸刈りにされた生徒もいましたし、毎年の春の勉強合宿がとにかくつらかったです。
高2の夏には修学旅行でニュージーランドにいったのですが、英数国の勉強道具をもって、夜7時から10時まで円卓で勉強でした。
これが修学旅行とはとんだお笑いです。
中1の夏にはあまりのきつさに8階の屋根をつたって隣の部屋にトランプをしに行った覚えがあります。
正面の入口は外から鍵がかけられ、教師が預かるので出られないのでベランダから出るしかなかったのです。
夜の8階を屋根伝いはまさに恐怖でした。
でもそれぐらいきつい学校だということです。
ちなみに、別の友人はニンテンドー64(+コントローラー4つ)をボストンバッグに入れて持ってくる伝説もやらからしました。
話はそれましたが、野球部や吹奏楽部はもっときついでしょうね。
途中で脱落する生徒も少なからずいるようです。
もちろんいまやネットでいろんな情報が知ることができる時代。
この高校を選ぶ生徒も覚悟の上でしょう。
それでもこの高校に入って甲子園を目指す向上心は大したものです。
なので、「かき集める」と言うのは違いますし(特待生制度はあることにはありますが)、生徒自ら選んだ道を批判するのは違うと思っています。