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ゲームの世界をCADで現実にする。3Dモデルを作るのが得意です。他にゲームとしてプリコネやディスガイアシリーズの攻略などを書いています。

【法律】「東京ミネルヴァ法律事務所」の不正流用問題と「過払い金」について

払い過ぎたお金が戻ってきます!」という宣伝文句を聞いたことはありませんか?

ネットだけでなくテレビ、果てはチラシまで今なお頻繁に入ってきています。

 

こんなふうに数ヶ月に1回は入ってきます。

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今回は「過払い金」とそれに関して「東京ミネルヴァ法律事務所」について書きます。

 

 

 

 

「過払い金」とは?

「過払い金」とは文字通り「利息で払い過ぎたお金」です。

借金で法定利息を多く請求され、払い過ぎたお金です。

当然払い過ぎたお金ですので戻ってくる可能性がありますが、条件があります。

 

 

過払い金が戻ってくる条件とは?

戻ってくる条件として大きく分けて2通りあります。

 

①2010年6月以前の借り入れであること

②完済から10年が経過していないこと

 

 

①は2010年6月より、利息制限法が改正されたことが原因によるものです。

これ以前は「グレーゾーン金利」と言われる、例外的に認められる高利息を課すことができました。

これが撤廃されたことにより、2010年6月からはグレーゾーン金利で貸すことができなくなりました。

CMでやたらと過払い金請求がでてきたのも、この法改正が要因です。

 

 

②は還付金などにもよくありますが、いわゆる「時効」です。

過払い金請求は10年で時効が成立し、10年を超えると請求ができなくなります。

 

 

過払い金請求するとデメリットはある?

結論から言いますと「あります」。

 

いくつかありますが、大きいのは「請求した借入先から新たな借り入れができなくなります」。

これは請求すると強制契約解除され、その情報が借入先に登録されます。

「この人は以前過払い金請求した人だな」と分かるため、いわば「その会社のブラックリスト入り顧客」になります。

まあ当然と言えば当然ですね。

 

借金漬けの人にとっては新たな借入先を探さないといけないわけです。

 

 

 

東京ミネルヴァ法律事務所について

これは自分もやたらとCMで見ていたことがあります。

テレビをよく見ていた人なら多くの人が知っているのではないでしょうか。

全国ネットでCMをバンバン打っていました。

 

2012年に設立された会社で、個人向けの債務整理B型肝炎の給付金請求を主体として経営していました。

これはCMでも大々的に報道していましたね。

過払い金の請求ももちろんやっていました。

 

 

知名度とは裏腹に…

しかし、知名度とは裏腹に最初こそ躍進していたものの2010年代後半には赤字に陥っていたようです。

依頼者からの預かり金を不正に着服し、借金返済に充てていたそうです。

 

<参考>

www3.nhk.or.jp

 

 

最終的には破産申請され、代表の男性は弁護士資格を失いました。

(弁護士は自己破産すると弁護士資格を失うことが規定されています)

 

 

 

なぜ過払い金請求のチラシやCMが多いのか?

これは聞いた話ですが、「弁護士や司法書士にとって、比較的楽な案件で儲かるから」だそうです。

 

そもそも上記の通り2010年6月から違法となっているので「100%勝てる勝負」です。

裁判などと違って、周到な準備や勝てる見込みが低いものではありません。

依頼者の状況を書類などから探って、計算し、請求するだけです。

刑事事件の証拠集めとは比べ物にならないほど楽です。

 

加えて、真偽は定かではありませんが「借入先との結託」もあるそうです。

実は「200万円の過払い金」があるのに、弁護士などと借入先が口裏合わせで「過払い金払うから100万円にまけて。事務手続きは楽にさせるから」とお互いWin-Winになるようなことをやっていると聞いたことがあります。

依頼者は自分でいくら戻ってくるか計算できなので「戻ってくればラッキー」としか思いません。

もし事実なら…なんとも言えないですね。

 

 

 

まとめ

今や弁護士は司法試験の改正で増え続け、司法書士も資格学校やネットなどで勉強すれば取れる時代です。

弁護士もアルバイト並みの給与で働いている人も珍しくありません。

(以前弁護士なのに飲食店のホールでバイトとして働いている記事も見ました)

 

過払い金請求は上記の通り、他の案件と比べて楽に勝てる案件です。

非常に美味しい案件なので、どこの法律事務所も取り合いです。

 

確かに過払い金が戻ってくると嬉しいですが、必ずしも「プラス」になるとは限らない(着手金やマージンなども当然取られます)、以後のリスクもある(同じ借入先から借り入れることは難しい、必要書類を出すときに家族にばれるなど)ことを忘れてはいけません。